秋田禎信のライトノベル『エンジェル・ハウリング』に関する情報を掲載しています。

エンジェル・ハウリング LOG

サリオン・ピニャータ

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フリウが住む村の麓にある街の警衛兵。声優:小西克幸。

8年前の破壊精霊暴走事件の際に起こったある事がきっかけでフリウに負い目を感じており、フリウを助けるようになる。
なんとかしてフリウの力になりたいと常に考えているが、精霊や念糸使いといった強力な能力者たちが跋扈する物語の展開の中でただの警衛兵にすぎない彼は無力であり、活躍するシーンは最後まで皆無。また彼自身自らの無力さに常に悩み続けていた。ただし、一貫して彼の行動原理はフリウの保護者たらんとすることであり、その一点において彼がぶれたことはない。実際、サリオンの内面描写は心労と苦悩でもってつづられるのが大半であり、挿絵でも笑顔を見せることはほとんどない(常に困り顔)。

フリウにとっては彼は数少ない理解者であり、フリウは彼を指して「この世界にあって唯一優しいもの」「サリオンがいなかったら、あたしはこんなつらいことにきっと耐えられなかった」と述べている。実は8年前の暴走事件の際に居合わせた警衛兵がサリオンである。

フリウの実の両親に「この惨劇の責任が取れるのか」と言い放ち(彼自身が後に回想して曰く「我ながら卑怯なことを言ったものだと思うよ」)、なんとか精霊の暴走を止めようとフリウを警棒で殴打する。
幸運にもその一撃は彼女を殺すことなく、気絶させただけで済んだがサリオンが戻ってきたときにはフリウの両親は崖から身を投げていた。また警棒を振り下ろそうとしたサリオンを見て、(まだ幼かった)フリウが言った「人殺し」という一言は8年間の間、サリオンを延々と苛ませることになる。

フリウを支えると同時に彼自身もフリウに支えられており、非常に複雑な関係であると言える。
学生時代のトラウマのせいで(年齢を問わず)女性と相部屋になることができず、長時間同じ部屋にいると体調を崩すという症状をもつと自称している。
元々が警衛兵でありまた帝都貧民街出身ゆえに喧嘩には慣れているが、そういった能力を生かす活躍をすることはあまりなく、あっても大体の場面ではそれ以上に酷い目にあっていることがほとんどである。

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