秋田禎信のライトノベル『エンジェル・ハウリング』に関する情報を掲載しています。

エンジェル・ハウリング LOG

アストラ・ビアンカ

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ミズーの双子の姉。彼女を取り戻すことがミズーの旅の目的である。

ミズーと共にイムァシアの塔に幽閉され殺人技術を叩き込まれて育ったが、8年前、12歳の時にミズーと生き別れる。しかしミズーは彼女のことを、塔での辛い経験が生み出した妄想の産物ではないかと疑っている。
イムァシアによって帝都の先帝に引き渡され、アマワを御する精霊使いとして用意された。これがミズーとの別離の原因となる。

契約者の一人であるが、彼女自身は契約を拒んでいる。
彼女がアマワに発した問いは「わたしの妹はどこにいるのか」。アマワはそれに対して「二人ともどこにもいない」と答えた。その答えを聞いて豹変し「獣の瞬間」を完成させた彼女はアマワに襲いかかった。その力は当時筆頭軍属精霊使いだったリス・オニキスの精霊を一瞬で退け、帝の護衛である黒衣も苦もなく倒してしまう。
8年前の帝都の火事はこのとき彼女によって起こったもので、そのときにアストラは死亡したとされている。べスポルトが死んだアストラを看取ったが、遺体は現帝からウルペンに下賜された。以後、アストラは本当に死んだのか分からない状態で眠り続けている。

物語終盤、フリウとミズーの帝都来訪に呼応するように目覚め、殺人精霊として帝都の人間すべてを一晩かけて殺し尽くしてしまう。認識することすら難しい手並みで、あたかも透明な存在が作業的に人体の急所を突いて回ったようであった。
このときフリウも殺人精霊として次々に帝都の人間を葬っていくアストラに遭遇し、危うく殺されかかるが、かろうじて残っていた「ミズーの姉アストラ」という人間としての自我が、フリウの命を奪う寸前でその剣を押しとどめた。

人間の念糸は本来であれば精霊にはほとんど通用しないが、マリオの鋼精霊を念糸で瞬時に溶かしてしまうほどの力を持つ。

最期はミズーと刺し違え、アストラが消滅することでアマワからミズーのもとへ取り戻される。

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